SNSが当たり前となり、今やネットがきっかけで恋愛や結婚をする人もかなり増えてきました。同じ趣味のコミュニティやネットゲームを通してその人の中身を知り、会って顔を知るというのがネット恋愛の流れですが、中には実際に出会わなくてもネット内で恋人同士になったり、はたまたネット不倫をするだけで満足してしまったりする男女もいます。
ネットで知り合った人に対してすぐに「会おう!」となる人もいますが、中には現実の出会いにはそこまで積極的ではない人もいます。理由のひとつとしては、自分の容姿やコミュニケーション能力に自信がないというのがあります。 よく、見た目よりも性格!といいますが、容姿をもとにした第一印象が良い方が有利という経験をしてきた人は多いことでしょう。 外見や立ち振舞いがあまり良くないと、それを性格の良さで取り戻すには長い時間と労力が必要になります。もしも相手から「写真を見せてほしい」と言われたとしても、長い期間をかけて信頼を積み重ねていれば、多少好みでなくともそれほどガッカリされることもありません。 また、ネット恋愛の特徴として、気に入らなければ簡単に関係を切れるところもあります。現実に比べて後腐れが少ないというのはネット恋愛をする人にとっては大きなメリットです。
文字情報で仲良くなった男女は、スカイプのような音声通話にシフトしていきます。 実はこの声が好みで恋に落ちてしまったという体験を持った人は意外に多いといいます。イギリスのアバディーン大学ケビン・アラン氏とビッド・スミス氏の研究によると、女性はパートナーを選ぶ際に男性の声の高低を利用し、声が低い男性を選ぶ傾向にあるということがわかりました。 声の低い男性の存在は女性の記憶に残りやすく、その分恋愛感情も芽生えやすくなるのです。
男女がコミュニケーションを重ね続けた場合、よりリアルに近い強いつながりが欲しくなってしまうのは自然なことですよね。 そういう段階にくると、スカイプを使って会話を楽しむようになります。 ここで恋心に発展していくのですね。
ネットだけの既婚者との恋愛は肉体関係がないからOK、と考えがちですが、必ずしもそうともいえません。 現在法律上で明確に定められているわけではないので、肉体関係がなければ慰謝料請求を認めないという判決が多いのは事実です。
しかし、「円満な夫婦生活」を乱したり、関係性が破綻する原因になったと認められると慰謝料請求は発生する可能性が出てきます。 過去には、大阪地方裁判所が「肉体関係までは認められない」としながらも44万円の慰謝料を支払いを命じたという判例も存在します。 頻繁にメールやチャットのやり取りをしているせいで配偶者の不安を無駄にあおったり、オンラインゲームにのめりこんでしまったせいで家事や育児を放棄、仕事や大学をやめてしまったという報告も少なくはありません。 たかがネット上だけの恋愛、と油断していると「妻や夫の権利が著しく侵害された」として慰謝料が発生してしまうかもしれません。
ネット恋愛は、社会的な常識と節度をもって取り組む必要がありそうですね。